ウルトラカンジ

生後 7 ヶ月で GLUT1 欠損症と診断された男の子の成長日記、と GLUT1 やケトン食について

11月読書メーターまとめ

にわかに仕事も忙しくなって、週末はちびちびとお掃除も始め出し、気持ちばかりがせき立てられる師走の候、11月読書メーターまとめです。

11月の読書メーター

読んだ本の数:7冊

読んだページ数:1406ページ

ドーンドーン

舞台は2030年代のアメリカと宇宙とウェブ。読みやすいとは言い切れないけれど、表現力はやっぱりすごい。多視点でハイビジョン映像を見ているかのように細やか。内容は、分人主義という概念や小道具など、目新しくて近未来感たっぷりなんだけど、読んでいて色んなことを考えさせられた。例えば労働と尊厳。ロスジェネ代表作家のようにメディアでも散見される著者だけに説得力がある。他にも、分人と個人、悪と恥など書ききれないくらい切り口多過ぎ。結末にも納得できて読み応え十分。ごちそうさまでした。

読了日:11月28日 著者:平野 啓一郎
よるくまくるよ (ことばあそびの絵本)よるくまくるよ (ことばあそびの絵本)

こういうのもどうかと子どもに借りてみた。本の名前の通りの回文絵本。子どもに一番ウケたのは「すんだらふらふらふらだんす」。

読了日:11月27日 著者:石津 ちひろ
BILLY BAT 2 (モーニングKC)BILLY BAT 2 (モーニングKC)

前巻の感想で、下山事件と月面着陸の年代の差を訝った自分がべらぼうに恥ずかしい。その気持ちをもてあそぶかのようなこの展開は圧巻。闇と光、黒と白、これから一体どんなエピソードが出てくるのか楽しみです。大風呂敷だとかつべこべ言わず、喜んで浦沢・長崎コンビにやられます。

読了日:11月23日 著者:浦沢 直樹,長崎 尚志
かしこいモリーかしこいモリー

子ども本。昔話の採録のようでちょっと残酷な部分と快活な部分があるお話。絵がすばらしい。子ども受けはイマイチでした。

読了日:11月21日 著者:ウォルター・デ・ラ メア
あるキングあるキング

章によって異なる語り口もおもしろく、最後まで引き込まれるようにぐいぐい読めた。作風の違いはそれほど感じず、最後はちょっとした爽快感も味わえる、野球の舞台を借りた伊坂ファンタジー。桐子、強し。

読了日:11月13日 著者:伊坂 幸太郎
ローマ人の物語〈36〉最後の努力〈中〉 (新潮文庫)ローマ人の物語〈36〉最後の努力〈中〉 (新潮文庫)

4世紀。四頭制が崩壊し、内乱ののちコンスタンティヌスが権力を掌握。313年「ミラノ勅令」によりキリスト教が公認される。この巻で一番おもしろかったのは、パッチワーク凱旋門。塩野さんに「稚拙」と一蹴される4世紀の彫刻や浮彫の資料を見て唖然とした。あと、「ロジスティクス」の言葉にまつわるエピソードも興味深い。

読了日:11月06日 著者:塩野 七生
ノラや (中公文庫)ノラや (中公文庫)

内田百閒晩年の随筆。百年読書会で取り上げられなければ決して出会わなかったであろう、猫好きのための不思議な一冊。飼い猫のノラとクルツの喪失により、悲嘆にくれる著者の様子が克明に描かれる。が、そのヘコみようが半端じゃないので、それほどの猫好きでない自分にはちょっとついていけなかった。リアルタイムの読者は百閒先生の作風と人となりがわかった上でこれを読むが、初めて読む今の人がこれを入り口にするのはどうなんだろう?僕は初めてです。他のも読んどかないと、ただの猫溺愛作家になりそうです。

読了日:11月04日 著者:内田 百けん

読書メーター

先月から子どもの絵本も登録し始めました。

図書館で絵本を選ぶとき、とっかかりがないと意外と迷ってしまうんです。

段々と飽きてくる子ども(ミッチーだったり、かんちゃんだったり)と、混迷が増す僕の頭。

でも、他の読書メーターの他のユーザーさんのお薦めなどを参考に、先週はいい絵本を選べました。

それから、『BILLY BAT』は今読んでいる唯一の漫画です。浦沢直樹とは、高校時代に出会った『MASTER キートン』以来、かれこれ 15 年以上のおつきあいです。本当にすごいですね、この人は。まだ 2 巻なので、未読の方も間に合いますよ。今回のも、『20世紀少年』と匹敵するくらいのスケールの大きさを感じます(ある意味すでに超えてしまっているかも)。

の本も読めました(これも図書館)。新刊読めた、と思ったらもう次の本が出ていてびっくり。さすが人気作家ですね。