ウルトラカンジ

生後 7 ヶ月で GLUT1 欠損症と診断された男の子の成長日記、と GLUT1 やケトン食について

2009年読書メーターまとめ

※先にお断りを。とても長いのでご興味のあるもの好きな方だけ先にお進みください。

12月から 1月にかけてすっかり読書ペースがダウン気味なのですが(もともと全然早くない)、久しぶりに読書メーターを覗いたら 12月のまとめと並んで、2009年のまとめ機能がありました(こんな機能は去年はなかったなあ…)。

せっかくなので恥を忍んで 2009年の読書を振り返りたいと思います。

まずもってこれほど年間を通してコンスタントに読書をしたのは初めてです。
それから、途中、過去本をなぜか気まぐれに登録している形跡があるので、冊数、嵩上げされています(これがまた過去本全部でもないという中途半端なところが自分らしい)。

振り返ってみると自分の迷走ぶりがよく見えます。前半よく読んだ新書が、後半はほとんど姿を消してます。これは読書メーター朝日新聞百年読書会のおかげです(後者はとうとうついていけなくなりましたが)。

今年は、さらなる迷走に磨きをかけて、もっといろんな本を読んでいきたいです。

では、最も印象に残った 3 冊は…。

  1. 『1Q84』  村上 春樹
  2. 『アサッテの人』 諏訪 哲史
  3. 日の名残り』 カズオ イシグロ

という結果でした・・・。

あれ?ポール・オースターの『幻影の書』がない…と思ったら、08年12月読了でした(迷走)…。ある意味この本の印象が 1 年以上深く残っているのもすごい…。

それではこの恥ずかしいコーナーはまた来年。
以下、エンドロールです。

2009年の読書メーター
読んだ本の数:76冊
読んだページ数:18892ページ

サンタクロースはおもちゃはかせサンタクロースはおもちゃはかせ
これで一気に、子どもたちのクリスマス気分は頂点に達しました。中でもコマで遊ぶサンタクロースを発見して大喜び。なぜなら、子どもたちは「ベイブレード」という今流行りのコマをお願いしていたから。これなら間違いなく届けてくれる、と確信を深めていたのでした。
読了日:12月29日 著者:マーラ・フレイジー
しろくまオント サンタクロースにあいにいくしろくまオント サンタクロースにあいにいく
まだ子どもであることを自認するうちの子たちにも、オントの好奇心が乗り移ったようでした。ところどころ落ちているサンタクロースの帽子、遠くに見えるサンタクロースの姿、子どものドキドキが伝わってきます。これってわりと深い内容ですね。絵もすばらしいです。それと、謎が残るところがたまりません。
読了日:12月29日 著者:アルカディオ ロバト
のぼうの城のぼうの城
コミカルでさえある軽妙なタッチは、物語を支える数々の資料に拠って立つ著者の自信の表れなのかな。だからときおり見せる著者の説明も物語の邪魔にはならず、のぼう様をはじめ、みんな生き生きしている。時代ものにつきものの下手なロマンスもなく、読後感が清々しい、「僕たちの戦国絵巻」。そんな感じです。n
読了日:12月25日 著者:和田 竜
チビねずくんのクリスマス (ポプラせかいの絵本)チビねずくんのクリスマス (ポプラせかいの絵本)
長男と次男で反応が分かれました。長男はおおねずくん派。「雪やのになあ」と割と冷静。次男はチビねずくんと同様におろおろ。「とうめいかいじゅうってなに?ネロンガ?」ドキドキとほかほかを味わえるお話でした。
読了日:12月18日 著者:ダイアナ ヘンドリー,ジェーン チャップマン
三銃士 上 (角川文庫)三銃士 上 (角川文庫)
NHK人形劇を見ているのをいい機会にと、原作を読んでみた。最近の発行なんだけど随分時代を感じる訳。どうせなら新訳の方がよかったのでは?例の「ひとりはみんなのために…」という言葉を今更古い訳で見せられても…。ただ、なんと言っても舞台は17世紀、書かれたのは19世紀なのだからそれぐらいはよしとして、ダルタニヤンの才覚とコンスタンスの乱暴な言葉、三谷版と変わらないボナシューの人柄に驚いた上巻でした。
読了日:12月16日 著者:アレクサンドル・デュマ
ながれ星のよる (fukkan.com)ながれ星のよる (fukkan.com)
おもしろい!カウントダウンからの流れ星のシーンでは、あまりに綺麗で、みんなで(僕と子どもふたり)「うわー!」っとなりました。読む前までは乗り気でなかった長男(5歳)も大満足の本でした。世界観も楽しくて他の作品も読みたいです。
読了日:12月13日 著者:たむら しげる
最強動物をさがせ〈2〉太古の猛獣 (最強動物をさがせ 2)最強動物をさがせ〈2〉太古の猛獣 (最強動物をさがせ 2)
3歳の息子が選んだ本。ポイントは、カードゲームさながら推定の強さを数値にして、カウントダウン方式で紹介していること。これが男の子の興味をそそる。サーベルタイガーやマンモスから、まったく未知の猛獣まで。男の子限定でおすすめ。
読了日:12月05日 著者:アンディ ホースリー
パパはウルトラセブンパパはウルトラセブン
これはウルトラマン好きの息子たちに大ヒット。お話の内容より怪獣の名前を言わされたりしました。作品の中の子どもは女の子だけれど、男の子でも大丈夫です。ちゃんと読み替えて聞いてくれます。それからこれは、パパに向けての絵本でもありました。明日からもがんばりまーす。
読了日:12月05日 著者:みやにし たつや,円谷プロダクション,円谷プロ=
アサッテの人アサッテの人
初めての諏訪さんですが、おもしろい!これをおもしろいというと自分が変態であると公言するのと同じかもしれないが、あまりのおもしろさに、思わず「ポンパ!」とツイートしてしまった。「アサッテ」、確かにアシタの延長線上でもない、ねじれの語感だ。全然違うんだけど、ポール・オースターの『シティ・オブ・グラス』を思い起こした。
読了日:12月03日 著者:諏訪 哲史
ドーンドーン
舞台は2030年代のアメリカと宇宙とウェブ。読みやすいとは言い切れないけれど、表現力はやっぱりすごい。多視点でハイビジョン映像を見ているかのように細やか。内容は、分人主義という概念や小道具など、目新しくて近未来感たっぷりなんだけど、読んでいて色んなことを考えさせられた。例えば労働と尊厳。ロスジェネ代表作家のようにメディアでも散見される著者だけに説得力がある。他にも、分人と個人、悪と恥など書ききれないくらい切り口多過ぎ。結末にも納得できて読み応え十分。ごちそうさまでした。
読了日:11月28日 著者:平野 啓一郎
よるくまくるよ (ことばあそびの絵本)よるくまくるよ (ことばあそびの絵本)
こういうのもどうかと子どもに借りてみた。本の名前の通りの回文絵本。子どもに一番ウケたのは「すんだらふらふらふらだんす」。
読了日:11月27日 著者:石津 ちひろ
BILLY BAT 2 (モーニングKC)BILLY BAT 2 (モーニングKC)
前巻の感想で、下山事件と月面着陸の年代の差を訝った自分がべらぼうに恥ずかしい。その気持ちをもてあそぶかのようなこの展開は圧巻。闇と光、黒と白、これから一体どんなエピソードが出てくるのか楽しみです。大風呂敷だとかつべこべ言わず、喜んで浦沢・長崎コンビにやられます。
読了日:11月23日 著者:浦沢 直樹,長崎 尚志
かしこいモリーかしこいモリー
子ども本。昔話の採録のようでちょっと残酷な部分と快活な部分があるお話。絵がすばらしい。子ども受けはイマイチでした。
読了日:11月21日 著者:ウォルター・デ・ラ メア
あるキングあるキング
章によって異なる語り口もおもしろく、最後まで引き込まれるようにぐいぐい読めた。作風の違いはそれほど感じず、最後はちょっとした爽快感も味わえる、野球の舞台を借りた伊坂ファンタジー。桐子、強し。
読了日:11月13日 著者:伊坂 幸太郎
ローマ人の物語〈36〉最後の努力〈中〉 (新潮文庫)ローマ人の物語〈36〉最後の努力〈中〉 (新潮文庫)
4世紀。四頭制が崩壊し、内乱ののちコンスタンティヌスが権力を掌握。313年「ミラノ勅令」によりキリスト教が公認される。この巻で一番おもしろかったのは、パッチワーク凱旋門。塩野さんに「稚拙」と一蹴される4世紀の彫刻や浮彫の資料を見て唖然とした。あと、「ロジスティクス」の言葉にまつわるエピソードも興味深い。
読了日:11月06日 著者:塩野 七生
ノラや (中公文庫)ノラや (中公文庫)
内田百閒晩年の随筆。百年読書会で取り上げられなければ決して出会わなかったであろう、猫好きのための不思議な一冊。飼い猫のノラとクルツの喪失により、悲嘆にくれる著者の様子が克明に描かれる。が、そのヘコみようが半端じゃないので、それほどの猫好きでない自分にはちょっとついていけなかった。リアルタイムの読者は百閒先生の作風と人となりがわかった上でこれを読むが、初めて読む今の人がこれを入り口にするのはどうなんだろう?僕は初めてです。他のも読んどかないと、ただの猫溺愛作家になりそうです。
読了日:11月04日 著者:内田 百けん
ローマ人の物語〈35〉最後の努力〈上〉 (新潮文庫)ローマ人の物語〈35〉最後の努力〈上〉 (新潮文庫)
久しぶりの「ローマ人〜」。3世紀末、ディオクレティアヌス帝による帝国の再編成。僕のように前皇帝の名前も思い出せないようなできの悪い読者でも、塩野さんはあたたかく迎えてくれる。必要に応じて過去を振り返って丁寧に解説してくれるので、すぐに物語世界に戻ることができる。またその解説も効果的。例えばディオクレティアヌス帝の税制改革をとっても、アウグストゥスの業績を振り返り比較することで、アウグストゥス税制の偉大さとディオクレティアヌス改革の抜本さの両方が手に取るように理解できる。
読了日:10月28日 著者:塩野 七生
砂の器〈下〉 (新潮文庫)砂の器〈下〉 (新潮文庫)
下巻一気読み。おもしろかった。おもしろかったけど、どうしてだか終わりに近づくに連れ、しおれる気球のようにふんわりと感心バロメーターが減少。やっぱり本格ミステリーは相性がよくないみたいです。ただし、今西さんは、最後まで男前でした。
読了日:10月22日 著者:松本 清張
砂の器〈上〉 (新潮文庫)砂の器〈上〉 (新潮文庫)
初めての松本清張。ものの価値や電車での移動時間などを気にしなければ、50年近くも前に書かれたことを感じさせない。逆にディテールが綿密な分、映像作品を見ているように感じる。今西さん(なぜかあえて「さん」づけしたくなる)の木訥としているようで、実は風流な人物がかっこいい。刑事としてみんなから一目置かれている様子も伝わってくる。この作品の映像作品はどれも見たことがないので純粋に楽しんでます。
読了日:10月18日 著者:松本 清張
日の名残り (ハヤカワepi文庫)日の名残り (ハヤカワepi文庫)
大屋敷で活躍した執事が旅をしながら過去を物語る独白体の小説。現在の旅はミス・ケントンとの再会が推進力となり、自由自在に過去と現在を行き来する思いは、品格について、自己についての省察が推進力になっている。圧巻なのは、洗練された語り口、自在に操られる時間軸、徐々にあらわになる真実。上品でもの悲しい物語だった。最後に主人公にひとこと。「ミスター・スティーブンス、あなたは『斜陽』のかず子さんより、よほど品格があったと申し上げて差し支えありますまい。少なくとも彼女ほど泣きはしなかった」
読了日:10月09日 著者:カズオ イシグロ
ゴーマニズム宣言SPECIAL天皇論ゴーマニズム宣言SPECIAL天皇論
久しぶりのゴー宣読了。今回も楽しみながら勉強させてもらった。まっすぐに天皇を論じた本で、本当に読んでよかったと思う。皇室に対してますます敬意が湧いた。天皇の祈りは深い。ただ欲を言えば、万世一系にも諸説があるよ的なことも豆知識に入れておいてくれればもう少しバランスがよくなるかと思った。ま、諸説分を差し引いても世界一継続しいている皇室であることに間違いはないんだろうし、本書がすばらしいことに変わりはない。子どもが大きくなったら読ませます。
読了日:09月28日 著者:小林 よしのり
おとうと (新潮文庫)おとうと (新潮文庫)
冒頭の鉄棒事件ひとつとっても各人物の描写が深くて感嘆する。主人公は姉(げん)であるが、弟(碧郎)の心理まで深く踏み込めているのは、三人称で描かれているためかと思う。相反する事柄に揺れる心理が度々描かれていてうまい。作中2年がぽっと経過したところから物語の主軸が看病中心となるが、繊細は心理描写はますます研ぎ澄まされ、中でも鍋焼きうどんは、弟と姉の色んな感情が入り交じった象徴的なエピソードで、とても痛ましい。最後にお断りを。なぜだかずっと幸田フミと思っていたが「アヤ」だったんですね。アヤ姉さんごめんなさい。
読了日:09月26日 著者:幸田 文
博士の愛した数式 (新潮文庫)博士の愛した数式 (新潮文庫)
初めての小川さん。巻末解説その他の記事などでうかがえる優しく誠実で真摯であろう人柄が作品からもにじみ出ていて、読んでいてとても心地よかった。語り口が丁寧で、数学者の数への敬意と同じように、小川さんの言葉への敬意も感じた。何気ない夕方の情景やルートと博士のやりとりもとてもきれいで、抑えに抑えたトーンがより一層の感動を誘う。最後のシーンなんて情景としては淡々としたものだけれど、ちょっと泣きそうになった。いい作品に巡り会いました。
読了日:09月16日 著者:小川 洋子
人間失格 (新潮文庫 (た-2-5))人間失格 (新潮文庫 (た-2-5))
初読。できればもう二度と読みたくない。ここには真っ向から否定できる人間不信と、真っ向から肯定できる真理を探究する姿がある。どちらもできれば目を背けて過ごしたい。けれど、ときに両方が同時に見えてしまうことがある。本書にはそんな醜い人間の本性と鋭敏な思考の瞬間が幾度も出てくる。ディープでダークでドープな物語。「ひきがえる」の詩句には赤面せずともはっとしたが、かと言って「水底の岩」に落ち着きたいわけでもなく、なんとなく「ちっ」と舌打ちしたくなるような読後感だった。
読了日:09月09日 著者:太宰 治
斜陽 (新潮文庫)斜陽 (新潮文庫)
ママ、かず子、直治、上原。本当のところ誰に共感できるわけでもないけれど、とても美しい小説。まるで精密なガラス細工のように、手を出すとぼろぼろ崩れ落ちそうな、きわどいバランスの上に出来上がった作品。細部は見れば見るほど美しい。息を潜めて読んでいたような気がした。
読了日:09月03日 著者:太宰 治
俘虜記 (新潮文庫)俘虜記 (新潮文庫)
ようやく読了。ずっと小説だと思っていたけど伝記物。あとがきにもあるように一連の作品を一冊にしているので各作品間の温度差が引っかかった。先に言ってくれりゃいいのに。「捉まるまで」の省察は、まるで自己の奥深くまで異なるルートで辿る過程のよう。そこに安易な踊り場があっても構わず掘り進む真摯な思考が圧巻。
読了日:08月27日 著者:大岡 昇平
4時間半熟睡法4時間半熟睡法
表紙はイヤにキラキラしてるし、どうせ怪しい自己啓発本でしょう、と本屋で横目で流してました。それでも気になってここでチェックするとそうでもないらしい。実際読んでみるとまったく自己啓発本ではなく、論理的で実践的でわかりやすい内容でした。読み終わったばかりでまだ半信半疑だが、こうして夜中にコメントしていることを考えると、半分強信じかけている。だって説得力あるから。継続できればもうけもの。ポイントは、睡眠とは時間×質ということと、本書が睡眠について知るための入門書だということ。でも明日はきっと眠いんだろうな。
読了日:08月04日 著者:遠藤 拓郎
BILLY BAT 1 (モーニングKC)BILLY BAT 1 (モーニングKC)
今度は戦後が舞台。下山事件のことは知らなかったけど、下山総裁や白洲次郎など実在した人物も交えて描かれるなんてこれまでなかったので、これからどうなるのよ。それに巻末シーン、これまたでっかい風呂敷広げちゃって。下山事件と月面着陸って20年の開きがあるんだけど。あー。続き読むしかないじゃない。
読了日:08月03日 著者:浦沢 直樹,長崎 尚志
若い読者のための短編小説案内若い読者のための短編小説案内
1Q84読後に本棚にあった本書が異様に気になり再読。だけどほとんど覚えておらず新鮮に楽しめた。村上春樹の真摯で深い解説がハルキストにはなおさらたまらない。平野啓一郎に同種の新書があるけど、あっちにないものがこっちにたっぷり山盛りだった。先に群像で戦後文学についての対談も読んでいたので俄然、戦後文学を読みたくなった。でもその前に積読本から読まないと。
読了日:07月31日 著者:村上 春樹
PLUTO 8 (ビッグコミックス)PLUTO 8 (ビッグコミックス)
最高の人工知能アトムをよみがえらせたのはゲジヒトの憎しみではなく、あらゆる感情だった。ブラウ1589が、アトムと怯えるトラキア大統領に触れて同じものを感じるように、それは、憎しみ、悲しみ、恐れといったあらゆる感情=人間性だ。「記憶」、「嘘」、「不完全」といった作品を通じてのキーワードから連想されるのも、人間とは何かを浮き彫りにする輪郭のように感じた。人工知能のめざすものが感情なのだとしたら、その感情を持つ人間が憎しみを克服できないはずはない、安易だけどそんなメッセージも読み取れた。いやはや、満喫しました。
読了日:07月30日 著者:浦沢 直樹
PLUTO 7 (ビッグコミックス)PLUTO 7 (ビッグコミックス)
復習終わり。ようやく新刊。以下、感想。ボラー調査団最後の犠牲者はスコット将軍。丁寧だ。途中のぽつんと提示されるピノキオとゼペットのエピソードが何を象徴しているのかあとになってわかった。丁寧だ。助けを求めるプルートゥと敗れたエプシロンの悲しみがアトムに降り注ぐシーンはとてもすばらしい。プルートゥの悲哀に MONSTER のヨハンに通じるものを見た気がする。
読了日:07月29日 著者:浦沢 直樹
PLUTO 6―鉄腕アトム「地上最大のロボット」より (ビッグコミックス)PLUTO 6―鉄腕アトム「地上最大のロボット」より (ビッグコミックス)
再読。以下まとめ。ゲジヒト、アブラー博士と面会。サハドの頭脳を搭載したプルートゥと対決。アブラー=サハドの父、アブラー=高度すぎて目覚めなかった人工知能(死と嘘から)、アブラー=ボラー?ゲジヒトついに・・・。
読了日:07月28日 著者:浦沢 直樹,手塚 治虫
PLUTO 5―鉄腕アトム「地上最大のロボット」より (5) (ビッグコミックス)PLUTO 5―鉄腕アトム「地上最大のロボット」より (5) (ビッグコミックス)
再読。以下まとめ。ゲジヒトの殺人の過去が明らかに。ヘラクレスプルートゥに敗れる。天馬博士アトムを修理。花畑=プルートゥ
読了日:07月28日 著者:浦沢 直樹,手塚 治虫
PLUTO 4 ―鉄腕アトム「地上最大のロボット」より (4)PLUTO 4 ―鉄腕アトム「地上最大のロボット」より (4)
再読。以下まとめ。ゴジ博士がロボットを遠隔操作して登場。アトム、プルートゥと対決して死ぬ。ゲジヒトとプルートゥに共通点。エプシロンを作ったロボット学者が殺害。天馬博士、ダリウス14世が登場。
読了日:07月24日 著者:浦沢 直樹,手塚 治虫,手塚 真
群像 2009年 08月号 [雑誌]群像 2009年 08月号 [雑誌]
1Q84』特集と川上未映子で購入。初川上未映子だけど、すばらしかった。すさまじいと言ってもいい。自分が主人公とほぼ同じ年なのは関係ないがとてもビビッドに感じた。n
読了日:07月24日 著者:
PLUTO (3) ビッグコミックPLUTO (3) ビッグコミック
再読。以外まとめ。ゲジヒトは過去に人を殺したか?エプシロン登場。「ボラー」とは巨大ななにか。プルートゥはアブラー博士が作った。
読了日:07月23日 著者:浦沢 直樹,手塚 治虫,手塚 真
PLUTO (2) ビッグコミックスPLUTO (2) ビッグコミックス
再読。以下まとめ。ロボット法発案の法学者が殺害。アトムの推理でボラー調査団の元メンバーが狙われいるとわかる。ゲジヒトの過去にも何かがあることがアトムとのシーンや悪夢のシーン等でわかり、現在でも記憶の齟齬がある。ロボットは3体目のブランドが破壊される。
読了日:07月21日 著者:浦沢 直樹
PLUTO (1)PLUTO (1)
最終巻を読む前に再読。以下まとめ。モンブラン、ノース2号を始め7体の最高水準のロボットが狙われる。それとは別にロボット擁護団体の人間が殺害される。過去に唯一人間を殺したロボットがブラウ 1589 と言い、現在も監禁されており、欠陥はないと強調されている。
読了日:07月21日 著者:浦沢 直樹,手塚 治虫,手塚 真
一日一生 (朝日新書 (138))一日一生 (朝日新書 (138))
天台宗のえらいお坊さんの本。講話を聞いているような構成で、すらすら読めるんだけど、行動の人だけあって内容は深い。バッタの話や天井が壁に見える話、たったの三万日しか生きていない、などが印象的。あと「くるくるまわる」という言い回しがよく出てきたのも、思想を表しているようでおもしろかった。
読了日:07月14日 著者:天台宗大阿闍梨 酒井 雄哉
坊っちゃん (新潮文庫)坊っちゃん (新潮文庫)
朝日新聞百年読書会で手に取る。初めての「坊っちゃん」。まず思ったのは、坊っちゃん、こんなにやんちゃだったのね。なんと魅力的なキャラクター。それから、近代小説とは思えない読みやすさ。江戸っ子べらんめい調とちょっぴり漢文調がまじりってとてもリズミカル。音と同じくらい滔々と流れる話の筋もわかりやすくておもしろい。最後は少しほろにがいけれど、日本を代表する文豪がこのような「勧善懲悪ちょっぴりほろにが」物語を残しているところに日本人って幸せだなと思った(もちろん、いい意味で)。
読了日:07月11日 著者:夏目 漱石
モンキービジネス 2009 Spring vol.5 対話号モンキービジネス 2009 Spring vol.5 対話号
村上春樹インタビュー掲載を知り即買い。「半年分ぐらい喋った」とご本人の発言もあるとおり読み応えもある内容。本書は初めて買ったけど、柴田元幸さんの編集だけあって他にも色んなお話があって楽しめた。特に印象に残ったのは古川日出男。よくわからなかったのは COMES IN A BOX。とにかく黒くてプラスティックだった。
読了日:07月06日 著者:柴田 元幸
菊と刀―定訳 (現代教養文庫 A 501)菊と刀―定訳 (現代教養文庫 A 501)
読了日:07月05日 著者:ルース・ベネディクト
中島敦全集〈2〉 (ちくま文庫)中島敦全集〈2〉 (ちくま文庫)
読了日:07月05日 著者:中島 敦
中島敦全集〈1〉 (ちくま文庫)中島敦全集〈1〉 (ちくま文庫)
読了日:07月05日 著者:中島 敦
雪国 (新潮文庫 (か-1-1))雪国 (新潮文庫 (か-1-1))
読了日:07月05日 著者:川端 康成
草枕 (新潮文庫)草枕 (新潮文庫)
読了日:07月05日 著者:夏目 漱石
城 (新潮文庫)城 (新潮文庫)
読了日:07月05日 著者:フランツ カフカ
グレート・ギャツビー (新潮文庫)グレート・ギャツビー (新潮文庫)
読了日:07月05日 著者:フィツジェラルド,野崎 孝
TVピープル (文春文庫)TVピープル (文春文庫)
読了日:07月05日 著者:村上 春樹
中国行きのスロウ・ボート (中公文庫)中国行きのスロウ・ボート (中公文庫)
読了日:07月05日 著者:村上 春樹
1Q84 BOOK 21Q84 BOOK 2
飢餓感を満たして余りある春樹ワールド。二つの世界や喪失感といったこれまでのテーマもふんだんに盛り込みながら辿り着く新境地。完全三人称で描かれ、実在の土地が舞台で、父親と対話して、端役までいわくありげな登場人物が一杯。物語上の謎がそのままなのは個人的には気にならない(書評で批判的意見を見た)が、結局のところリトルピープルってなに?と考えるとまだ満足に答えることはできない。「説明しなくてはわからないということは説明してもわからない」かも知れないがもう少しじっくり考えてみる。余韻に浸りつつ。
読了日:07月01日 著者:村上 春樹
1Q84 BOOK 11Q84 BOOK 1
BOOK 2 読了までは感想は控えよう。人の感想を読むのも我慢しよう。書評の類もシャットアウト。情報の遮断も限界に近づいてきたけれど、いざ、BOOK 2 へ。
読了日:06月17日 著者:村上春樹
日本の難点 (幻冬舎新書 み 3-1)日本の難点 (幻冬舎新書 み 3-1)
難解過ぎて最後まで読めるか不安だったけどなんとか通読。理解できた範囲で言うと、難解な内容や乱暴な単語とは裏腹に論旨は滅法シンプル。新書としては破格のボリュームだけど、よくもまぁこれだけ詰め込めたもんだ。また読みたい。
読了日:06月01日 著者:宮台 真司
ドクター江部のアトピー学校〈2〉スキンケアと食生活編ドクター江部のアトピー学校〈2〉スキンケアと食生活編
子どもがアトピーのため本書を手にした。食生活の見直しを説かれている冒頭で大いに感心。薬の効果的な塗り方や強さ、個別事例など細やかに解説されていて、集大成という言葉に納得のボリューム(巻末に用語の索引もある)。具体的な内容を読みたくて先にこの②を選んだが①もぜひ読みたい。また、著者の考え方がとてもバランスがよく、危険をあおる内容でもなく、ひとつの治療法を強く推し進めるわけでもない。東洋医学にも精通されていて、とても現実的。アトピーに悩む人にはお勧め。「すべての治療に意味がありすべての治療法に限界がある」
読了日:05月26日 著者:江部 康二
小説の読み方~感想が語れる着眼点~ (PHP新書 588)小説の読み方~感想が語れる着眼点~ (PHP新書 588)
前作から小説に的を絞った続編。勘違いしてはいけないのは、「感想の書き方」が指南されているわけではないということ。テクニック解説の面はなくはないが、あくまでも読解のためのひとつのアプローチが記されている。そういう意味では現代を代表する作家のアプローチを垣間見えることは前作に続いて素直に興味深かったし勉強になった。「幽霊たち」をまた読みたくなった。
読了日:05月18日 著者:平野 啓一郎
大局を読む 2009年―長谷川慶太郎の (2009)大局を読む 2009年―長谷川慶太郎の (2009)
図書館にあったのでタイムラグがあったが読んでみた。サブプライム問題は終わったと始められるように、かなりポジティブな日本の大局感。サブプライム問題が簡単に解決していないことをもって本書を批判するのは過酷だろうが、中国崩壊近しなどやや強引な論旨もある。ファンダメンタルズの基調として、方向性に誤りはないだろうから大局とパッケージされると納得できるが、これを片手に相場に出た人はひどい目にあっただろうなぁ。
読了日:05月13日 著者:長谷川 慶太郎
楢山節考 (新潮文庫)楢山節考 (新潮文庫)
表題作について。食べ物にまつわる多くの風習、言い伝えに言及されていて、慢性的食糧不足の環境に限定して姥捨てという行為が残る家族の生き抜く術のひとつであると痛切に認識させられる。おりんの気丈夫さと辰平の情け深さが痛ましく、読んでいて眉間に力が入った。あと、松やんの出産が近いことは生命の循環という点で象徴的。
読了日:05月08日 著者:深沢 七郎
街場の中国論街場の中国論
古代中国の物語が昔から好きだったが、君子・英雄論が伝えらる古代中国人と、現代中国人のギャップが長年理解できなかった。また、台湾の成立過程はわかっていたが現代の共存関係がうまく理解できなかった。本書は、そんな現代中国に対する、漠然とした疑問を見事に晴らしてくれた。講義収録形式だが読みやすく、とても勉強になるおもしろい本。
読了日:05月01日 著者:内田 樹
信長の棺信長の棺
歴史ミステリー。誰もが知っている本能寺の変を題材にここまでの物語にした力に感服。のめり込むほどではなかったけど十分に楽しめた。テレビのCMみたいな引っ張り方と、仮説の言い訳のような会話が散見されたところがちょっと残念。もっとごりごり押し進めてもよかったんじゃない?でも他の作品も読んでみたいとも思う。
読了日:04月22日 著者:加藤 廣
なぜ君は絶望と闘えたのかなぜ君は絶望と闘えたのか
あまりにも重い内容に読み通すにもエネルギーが必要だった。本村さんの「一家の長として・・・」という言葉に心を打たれた。この深い責任感と誠実さ、行動力を持つ本村さんを尊敬する。また、日本の司法制度、死刑制度に関しても深く考えさせられる内容。読めば自分の中の何かが変わると思う。弥生さんと夕夏ちゃんに心からご冥福をお祈りする。
読了日:04月11日 著者:門田 隆将
グーグルが日本を破壊する (PHP新書 518)グーグルが日本を破壊する (PHP新書 518)
タイトルが致命傷。こんなタイトルにするから結論に至ってふらふらする。グーグル全否定本かと思ったけどそんなこともなく、破壊される日本の姿が提示されるわけでもない。本文中批判的に紹介される山場CMと同じノリのタイトルの付け方だ。グーグル対旧メディアという観点など部分的には楽しめただけにちょっと残念。比喩の切れ味もいまいち。
読了日:04月07日 著者:竹内 一正
逆立ち日本論 (新潮選書)逆立ち日本論 (新潮選書)
途中「おもしろい本は風通しがいい」という話が出てくるが、この本がまさにそれ。あっちこっちにドアが開いていて、読みたい本が一杯増えた。本の名前は、中身を読むとうまくつけたな、と思うけれど、対談なので内容は限定的ではなく「高級漫才」の喩えの通り笑えて勉強になる本。キーワード:対偶、オープンクエスチョン、蒟蒻問答、日常(随処に主となる)。
読了日:04月03日 著者:養老 孟司; 内田 樹
モダンタイムス (Morning NOVELS)モダンタイムス (Morning NOVELS)
伊坂ワールドを堪能できる作品。できれば連載でなく書き下ろしとして読みたかった。一節(?)のはじめと終わりの小説的テクニックが、通して読むといちいち気になって逆に効果的でない。もったいない。内容としても『魔王』から期待しすぎたか、判然としないところが残る。ただとてもおもしろかったのも事実。「システム論」はちょっと共感できてしまう。それと「人生は要約できない」というフレーズに強く感心し、そのイメージが善意とともに終盤に出てきたところで唸らされた。うまい。そうだよな!それでいいのだ。
読了日:03月31日 著者:伊坂 幸太郎
ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書)ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書)
名著続編。前作をより広く深く掘り進めた内容。ウェブ人生論として汎用性を持ちつつもより技術的な内容もある。前作もそうだが読みながらふつふつと色んなことを考えてしまって中々読み進まなかった。何か行動を起こしたくなるこれも名著。
読了日:03月18日 著者:梅田 望夫
ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる (ちくま新書)ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる (ちくま新書)
こういう本がいつまでも色あせないんだろうなぁ。読んでわくわくする名著。現代のネット上で何が起こっていて今までとどう違うのかがわかる。例えば Google のすごさなど。決して革新だと声高になるのではなく WEB 2.0 と既存システムが長く共存することも現実的に見据える。それでいてわくわくさせられるのは、オプティミズムを支えとした不特定多数無限大への信頼というポジティブな思想がいたるところから溢れ出ているからだ。
読了日:03月12日 著者:梅田 望夫
最後の授業 ぼくの命があるうちに DVD付き版最後の授業 ぼくの命があるうちに DVD付き版
この本は「最後の授業」のテキスト版ではなく拡大版だと思う(動画はまだすべて見ていない)。「広い心と前向きな気持ち」で人生を豊かにするためのエピソードがつまっている。最終章は感動して通勤電車では読めない。感情の保険を払おう。
読了日:03月10日 著者:ランディ パウシュ,ジェフリー ザスロー
こんな日本でよかったね─構造主義的日本論 (木星叢書)こんな日本でよかったね─構造主義的日本論 (木星叢書)
初めての内田樹。前提を疑ってかかることと、ものごとの成り立ちを尊重する考え方に共感。難解な内容でもあったが、言葉の力や日本辺境論などは感心した。これはブログ編纂本なのでまた別のも読んでみたい。
読了日:03月07日 著者:内田樹
魔王魔王
ティファニーで朝食を」を読んだあとだったので序盤伊坂文体に違和感があった。だがそのイガイガ感も物語が進むに連れてなくなり、ツルツルとのどを通るようになり次第にがぶ飲みになる。「魔王」は途中から段飛ばしで階段をかけ登り、一気にジャンプしたままクライマックスを迎えたかのように唐突に終わった。続く「呼吸」はもう少し落ち着きながら読めるが連作のためドキドキ感は逆に増してしまう。「モダンタイムス」へ、準備万端。
読了日:02月26日 著者:伊坂 幸太郎
ティファニーで朝食をティファニーで朝食を
表題作について。ティファニーで朝食を食べられるわけもなく、ティファニーとは究極の比喩。ホリーの無邪気さとは対照的にもの哀しい読後感。猫の居場所がみつかったのはひとつの救いだが、ホリーの居場所が見つかったわけではないところが重要。また、ネットで検索した情報から判断する限り、せっかくなので映画は見ないでおこうと思う。村上春樹訳で読めることに感謝。
読了日:02月23日 著者:トルーマン・カポーティ
ローマ人の物語 34 (34) (新潮文庫 し 12-84)ローマ人の物語 34 (34) (新潮文庫 し 12-84)
3世紀後半。主要な皇帝;ヴァレリアヌス、ガリエヌス、アウレリアヌス、プロブス、カルス。ディオクレティアヌス治世前まで。ここまで来ると、なるほど「3世紀の危機」とひとくくりに呼ぶしかないほどの危機、不運の連続。また、キリスト教についてこれまでで最もページを割いている。これまでの断続的なエピソードはある意味伏線であったことに感嘆。そして、キリスト教が3世紀に普及する要因にも納得。なるほどね〜。
読了日:02月10日 著者:塩野 七生
ローマ人の物語 (33) (新潮文庫 (し-12-83))ローマ人の物語 (33) (新潮文庫 (し-12-83))
紀元3世紀半ば。マクシミヌス・トラクス〜ヴァレリアヌス。まさに危機の連続。ただその中でもクールにキリスト教徒弾圧に言及されていてとても興味深い。
読了日:02月05日 著者:塩野 七生
図解入門ビジネス最新原価計算の基本と仕組みがよーくわかる本図解入門ビジネス最新原価計算の基本と仕組みがよーくわかる本
勉強本。原価計算の入門書。基本的に見開き2ページで1テーマ。基礎から標準原価、原価差異、直接原価、最後に意思決定プロセスの中の原価。一通りパックされていて「よ〜くわかる」と銘打つだけのことはある。悪くない。
読了日:02月02日 著者:柴山 政行
ローマ人の物語 32 (32) (新潮文庫 し 12-82)ローマ人の物語 32 (32) (新潮文庫 し 12-82)
2世紀前半、カラカラ帝〜アレクサンデル・セヴェルスのセヴェルス朝系のローマ。軍人皇帝時代の入り口として書かれている。誰でもローマ市民のアントニヌス勅令と控訴権事実上廃止が重要なディーテイル。
読了日:01月26日 著者:塩野 七生
マリーシア (光文社新書 388)マリーシア (光文社新書 388)
マリーシアという言葉と概念があるということがわかった。でも、得られるものはそれだけ。いくら言葉を取り繕おうが、いくらポジティブに拡大解釈しようが、マリーシア=ずる賢い、ということ。それが必要なことはわかるが、そんなことだけで代表が本当に強くなるとは思えない。ただ、そんな先入観を取り払ってくれると期待しつつ我慢強く読み進めても、持論+インタビューが延々と続く文章がまずつまらない。論理として発展もせず、先入観をくつがえす提言もなかった。言いたいことは山ほどあるが、近年まれに見る残念な一冊。
読了日:01月22日 著者:戸塚啓
金融大崩壊―「アメリカ金融帝国」の終焉 (生活人新書)金融大崩壊―「アメリカ金融帝国」の終焉 (生活人新書)
サブプラ問題をおさらいしたく購入。結果は大満足。現代経済の方向性がわかる。ところどころ説明不足の感があるのは自分の勉強不足と思う。新書であることを思うと十分。また、すごく重要で難しいことがさらりと書いてある。資本主義始まって以来の危機、95年の転換点、アメリカの需要の先取り分が過剰債務の金額と一致すること、財政出動の無意味さなど。悲観論・楽観論ということではなく、これが現代経済が直面する現実なんだと妙に納得する。
読了日:01月20日 著者:水野 和夫
ナイフ投げ師ナイフ投げ師
残念ながら途中からついていけなかった。ナイフ投げ師では心地よく混乱させられ、夜の姉妹団にはそわそわし、空飛ぶ絨毯にはわくわくし、他にも秀逸な短編に感嘆するんだけども、パラダイス・パークではさながらジェットコースターから落っこちたようについて行けなくなった。すさまじい想像力なんだけどプロットが似てるのがひっかかった。
読了日:01月13日 著者:スティーヴン・ミルハウザー

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