ウルトラカンジ

生後 7 ヶ月で GLUT1 欠損症と診断された男の子の成長日記、と GLUT1 やケトン食について

かんちゃんとアトピー

先週のインフルエンザ騒ぎが、まるで喉元を過ぎた熱狂だったかのように、大阪の通勤電車ではマスク着用率が急減しています。

学校が再開したことで安心したわけではないでしょうに、一体このクールダウンぶりはどういうことなんでしょうか?そう言う僕もまわりの空気に流されて月曜日はマスクをしませんでしたが。その日、「みんな冷静を装っているけど夕刊の見出しはまたインフルエンザ関連か~」なんて思いつつ帰宅するとあらびっくり。「みんなちゅーもーく!」とばかりに実施された北朝鮮核実験ニュース。次から次へとめまぐるしいですね。

さて本題はブックレビュー。そんなめまぐるしい昨今にスローフードを提唱されるドクター江部こと江部康二先生の著書。

かんちゃんは Glut-1 異常症と診断される前からアトピーと言われてきました。でも Glut-1 のインパクトが大きすぎて、中々本腰をいれて対処してあげられていませんでした。通院先でついでに塗り薬を出してもらい、アトピーが出たら塗る、引いたらやめるの繰り返しでした。正確には今もまだそうですが、アトピーを知らなきゃと思って手に取ったのが、「ドクター江部のアトピー学校 (2)」。

そうです。著者は、以前(2009/2/13)にもご紹介したことのある、『ドクター江部の糖尿病徒然日記』のドクター江部です。糖尿病、糖質制限に加えてアトピーにも精通されているんですね。僕ごときが言うのも何ですが、すごいです。

で、内容は、食生活を含む生活習慣の見直しからステロイドなど塗り薬とのつきあい方まで、具体的な症例もまじえて懇切丁寧に書かれています。即物的な考えをしてしまう僕は(1) より先に、より具体的な (2) から読んだのですが、これは襟を正して (1) も読むべきだと感じました。牛乳不要説や戦後の急激な食生活の変化は、ただただ感心しました。僕は断続的に湿疹が出るのですが、「風呂上がり牛乳派」と自称できるぐらいの牛乳好きなので、ちょっと控えようかと思いました。

また、ドクター江部の博識(西洋・東洋医学)と数々の症例に裏付けられた現実的な対処方法は、民間療法のような怪しさもなく、おしつけがましいところもありません。「すべての治療に意味がありすべての治療法に限界がある」という言葉も説得力がありました。

もちろん、かんちゃんのアトピー治療は通院がベースになって、本を読んだだけで対処できるわけではありませんが、対処方法に筋が通ったと言うか、「アトピー学校」と銘打つだけあっていい勉強をさせてもらったと思います。

アトピーに悩む人(もしくはその親御さん)にはおすすめの本でした。